EEIS 東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻

電気電子・情報技術を駆使し、

未来を切り拓く

人類はこれまで、「物理」というリアルな世界と、 「情報」という抽象化された世界を行き来しながら、 これらを巧みに操ることで繁栄を続けてきました。

言語を発明することで「情報」を抽象化し、 言葉や文字といった「物理」を用いて、 記録して伝えることに成功しました。

すべてのモノがインターネットに接続され、 人工知能によって処理される現代において、 情報技術は勿論、それを支える物理技術も 凄まじい力を持って私たちの社会を変えています。
電気系工学専攻では、物理と情報の両方を究め、 ナノデバイスから宇宙まで、あらゆるものに 革新をもたらすことを目指しています。

工学系研究科電気系工学専攻(EEIS)

Department of Electrical Engineering and Information Systems

EEISの研究分野

EEISには8つの分野があり、本郷・駒場リサーチキャンパス・柏・相模原キャンパスに分かれて研究をしています。

どの分野も、未来を先端技術で切り開くこと、世界の重要課題に立ち向かうことを使命としています。

EEISは、大学としては世界初の電気系専門の学科として誕生(1873年)した歴史と伝統を受け継ぎ、工学における基幹分野を担うとともに、常に時代を切り開く新しい概念や先端技術を生み出してきたフロンティア精神を大切にしています。

環境・エネルギー分野

環境エネルギーにまつわる他の領域の物理デバイス機器システムを対象とした研究分野です。

エネルギーサスティナビリティナノ構造物理プラズマプラズマエレクトロニクス応用物性核融合光工学・光量子科学電子・電気材料工学電力工学・電力変換・電気機器

該当する教員を見る

システム制御・宇宙分野

ロボット・鉄道・自動車・宇宙に関する研究分野を行っています。電子工学と制御技術がコアの技術です。

機械力学・制御計測工学航空宇宙工学制御・システム工学知能機械学・機械システム電子・電気材料工学電力工学・電力変換・電気機器

該当する教員を見る

ナノ物理・デバイス分野

本郷と駒場に分かれてエレクトロニクスと物理学が交わる領域を研究している分野です

電子デバイス・電子機器電子・電気材料工学ナノ構造物理薄膜・表面界面物性応用物性光工学・光量子科学ナノ材料工学通信・ネットワーク生体医工学・生体材料ナノマイクロシステム

該当する教員を見る

バイオ・複雑系分野

バイオサイエンスと工学の融合により新しい研究パラダイムの構築を目指すユニークな研究分野です

数理情報学ソフトコンピューティング生命・健康・医療情報薄膜・表面界面物性光工学・光量子科学電子・電気材料工学電子デバイス・電子機器感性情報学生体医工学・生体材料医用システム

該当する教員を見る

メディア・知能・計算分野

情報科学や高性能計算機の研究に取り組みます。また、情報技術と人間の関係性を探求します。

コンピュータ・システムコンピュータ・ソフトウェア学習支援システム感性情報学高性能計算情報セキュリティ知覚情報処理知能ロボティクス知能情報学認知科学

該当する教員を見る

ユビキタス情報環境分野

次世代社会を支えるネットワーク基盤を広い領域にわたってカバーしています。

ウェブ情報・サービス情報コンピュータ・システムヒューマンコンピュータ・インタラクション高性能計算情報セキュリティ情報ネットワーク知覚情報処理知能情報学通信・ネットワーク

該当する教員を見る

半導体システム分野

主に半導体集積回路技術を用いて高性能のコンピューティング技術やソフトウェア技術を研究する分野です。

エネルギーコンピュータ・システムナノバイオ高性能計算情報セキュリティ制御・システム工学知覚情報処理知能情報学通信・ネットワーク電子デバイス・電子機器

該当する教員を見る

フォトニクス・ワイヤレス分野

光および電波を利用した計測センシング通信システムに関する研究を行っています。

ソフトコンピューティング計測工学光工学・光量子科学知能情報学通信・ネットワーク電子デバイス・電子機器防災学

該当する教員を見る

電気系主任挨拶

「物理を究め、情報社会に変革を。情報を究め、物理世界に変容を。」

私たちの電気系工学専攻 / 電子情報工学科・電気電子工学科は、1873年に大学として世界で初めて設立された電気系工学専門教育機関である「工部大学校電信科」を起源としています。これは東京大学が設立される4年前のことでした。 以来150年以上にわたり、歴史と伝統を守りつつも常に変革を続け、電気電子技術および情報技術の先端研究・教育を通じて社会の発展に大きく貢献してきました。 現代のテクノロジーは、物理的基盤と情報学的基盤が融合することで飛躍的に進展しています。 学部教育では、「情報」を究める電子情報工学科と「物理」を究める電気電子工学科の二つの学科が密接に連携しながら、基礎的かつ実践的な教育を展開しています。電子情報工学科は、情報工学・数理科学・AI・アルゴリズム設計・通信ネットワークを中心とした情報技術的な教育を推進し、一方で電気電子工学科は、電磁気学、量子力学、エネルギー工学、半導体デバイスなど、物理的な側面からアプローチする教育を重視しています。 これら二つの柱は協働することで、学生たちが広範で深い視野と高度な専門性を併せ持つことを可能にしています。

また、本学には、より高度な専門性や先端的な研究を志す学生に向けて大学院があります。大学院では、学部で培った基礎的な知識を発展させ、学際的かつ国際的な視野に立ち、社会に変革をもたらす研究を進めています。 特に近年は、国際的な人材交流を積極的に推進し、海外から多くの優秀な留学生や研究者を受け入れるだけでなく、本専攻の学生も世界各地の大学や研究機関との共同研究を通して、世界の第一線で活躍できる研究者・技術者の育成に努めています。

AI技術を中心とした現在の急速なイノベーションは、ソフトウェアやアルゴリズムの革新だけでは実現できません。膨大なデータを高速かつ効率的に処理するためには、高性能な半導体デバイスや超高速通信技術の実現が必須であり、また同時に、莫大な計算量に伴う電力消費を抑制する省電力デバイス、新たなアルゴリズム、サステナブルなエネルギーマネジメントなどが欠かせません。 私たちは、これらの課題に物理学・電磁気学・量子力学をベースにした技術、そして情報工学・データサイエンスに基づくアプローチを組み合わせて取り組んでいます。

私たちのアクセス可能な教育・研究環境には、世界最高水準の設備(クリーンルーム、AIデータセンター、プロトタイピングラボ等)を完備し、産業界や研究機関との強力な連携を活かし、学生たちが自由な発想で革新的な研究を進める環境を整えています。

電気電子情報技術は未来の社会を形づくる基盤であり、あらゆる産業の発展と社会の持続可能性にとっても不可欠な分野です。今後も電気系工学を中心としたエンジニアや研究者は、世界中で絶え間なく求められ続けるでしょう。

私たちが求める人材は、このような社会的使命に誇りと責任感を持ち、自ら主体的に未来を切りひらく意欲のある人々です。 伝統と革新を融合する私たちの専攻・学科で、新たな時代を共に創造しましょう。

電気系主任

工学系研究科 電気系工学専攻長

川原 圭博教授