久保田 孝/KUBOTA Takashi

久保田 孝 教授

【研究分野】
システム制御・宇宙分野
【研究領域】
宇宙探査ロボティクス、宇宙人工知能、画像理解
【研究室URL】
http://robotics.isas.jaxa.jp/kubota_lab/

研究内容

21世紀は、人類が月や惑星など太陽系にまったく新しい文明圏を創り出す時代になると期待されています。当研究室がある相模原キャンパスは、宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究所に所属しており、太陽系の起源と進化の解明をめざして、宇宙科学プロジェクトを行っています。
月・惑星・小天体などの探査において、探査機が安全・確実に着陸し探査を行うためには、探査機に高度なインテリジェンスが要求されます。そこで当研究室では、未知環境である月や惑星表面を、無人探査ロボットが自律的に探査を行うための研究を行っています。下記に主な研究テーマを記しますが、この限りではありません。宇宙探査ミッション遂行にはさまざまなテーマがあります。

ロボットビジョンによる環境理解

未知環境である惑星を探査するためには、惑星環境を理解することが必要です。そこで、ビジョンシステムの研究、画像処理および環境認識の研究、マップの生成方法、さまざまなセンサを用いたセンサフュージョン、障害物の抽出方法、自然地形の認識方法、画像トラッキングなどの研究を進めています。

月惑星探査ローバの行動計画

探査ロボットが自律的に移動探査するためには、障害物をよけながら目標地点に到達することが必要になります。そこで、経路計画手法、自己位置推定手法、行動戦略立案手法、行動学習、複数ロボットの協調探査などの研究を行っています。

探査ロボットの移動メカニズム

探査する場所は、砂地、岩のごろごろした場所、クレータなどの急斜面、重力の小さい天体表面など、ミッションに応じてさまざまな地形が対象になります。そこで探査ロボットの移動メカニズムの研究を進めています。走破性能の高い脚型ロボット、地中を探査するモグラ型ロボット、柔軟に移動可能な車輪型ロボット、微小重力下における新しい移動メカニズム、超小型昆虫型ロボットなどの研究を進めています。

テレサイエンス

月や惑星で活躍するロボットは、移動するだけではなく、サンプルを採取したり、観測機器を設置したり、天文台などの建築を行ったり、さらには将来の有人活動のための拠点つくりをする必要があります。そこで、高度遠隔操縦方式、ヒューマンインタフェース、小型軽量マニピュレータの研究、エンドエフェクタの開発、サンプル採取手法などの研究を進めています。

探査機の自律システム

月・惑星・小惑星などの探査において、探査機が安全・確実に任務を遂行するためには、探査機に高度な知能が要求されます。例えば次のようなテーマが含まれます。探査機の故障診断、ミッションプラニング、画像に基づく目標天体への自律接近、自律的な着陸に必要な地形認識・障害物回避・航法誘導制御、画像による天体の形状復元と天体周辺での自律誘導航法、複数探査機の協調による軌道制御などがあります。

学生へのメッセージ

広く宇宙における人工知能・ロボティクスに興味のある学生を歓迎します。新鮮な研究対象は、将来ミッションの中にゴロゴロしていて、覇気と情熱に溢れる学生にとって実に楽しい研究環境を提供しています。
惑星探査が多くの人の関心を集めるのは、見たこともない光景が展開されるからであり、「知らないことを知りたい」という人間本来の欲求によるものです。宇宙にはたくさんの謎があります。その謎を解き明かすために、自分の分身である探査ロボットを作ってみませんか?

図1:将来の火星探査ミッション構想
図2:探査ロボットの環境認識および経路計画手法
図3:伊豆大島フィールド実験集合写真
図4:はやぶさ2探査機搭載小惑星探査ロボット「ミネルバ2」