EEIS 東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻

梅本 貴弘 特任准教授

本郷キャンパス

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次世代の電力エネルギー分野を支える高電圧絶縁技術

電力エネルギー分野における「高電圧絶縁」をキーワードに掲げ,低環境負荷絶縁材料の開発,パワエレ機器の適用拡大,機器診断技術の高度化とそれら社会実装を通じて,持続可能な社会実現に貢献する研究を進めています。研究室は,熊田亜紀子教授,佐藤正寛准教授,藤井隆特任教授と共同で運営しています。

研究分野1

インバータ駆動機器・パワエレ機器の絶縁技術高度化

カーボンニュートラル社会の実現に向け,パワー半導体やインバータ駆動モータ等,パワエレ機器の性能向上と適用拡大が重要ですが,電気絶縁の観点では急峻サージを含む複雑な電界ストレスに機器や部材が晒されるため,適切な絶縁設計が望まれます。本研究室では,局所的な絶縁破壊である部分放電や,絶縁劣化(電気トリー)を高感度に観測・現象把握するための革新的計測手法を数多く開発し,その劣化進展機構や絶縁耐力向上のための手法の提言を行っています。
研究分野2

低環境負荷開閉装置の絶縁技術開発

電力システムにおける電流開閉(負荷電流や事故電流の遮断)および絶縁には,優れた性能を有する六フッ化硫黄ガス(SF6)が長年に渡り用いられていますが,地球温暖化係数が非常に高いことから近年代替絶縁媒体技術の開発が進んでいます。高気圧乾燥空気や真空による代替を目標に,絶縁破壊現象のモデリングや数値シミュレーションによる絶縁性能の高精度予測に関する研究を行っています。
研究分野3

電動推進航空機における高高度絶縁特性の解明

航空モビリティの将来像として,航空機の電動ハイブリッド化,その先には全電動化が期待されるが,その推進モータや電気系統は運航中に大きな気圧・温度変化に晒される上に,高周波サージ電圧が加わる過酷な絶縁条件で運用される。高高度・過酷条件における絶縁性能を明確化し電動航空機向けの絶縁設計指針を提言するとともに,放電メカニズムに立脚した最適な絶縁異常診断技術の確立を目指し研究開発を推進している。
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