優れた安定性と閉じ込め性能を有するトカマク型核融合炉心プラズマのアスペクト比を小さくし、外形を球形に近づけた球状トカマクは、その高いベータ限界から高性能炉心プラズマとして期待されています。本研究では高ベータ球状トカマクをダイナミックに形成する手法の開発を行っており、特にプラズマ中の流れが重要となるような状態の実現による高効率核融合発電の達成を目指しています。

太陽や地球磁気圏などのプラズマ中で発生する磁気リコネクション現象は、爆発的なエネルギー解放や高エネルギー粒子生成の素過程と考えられており、天体観測やシミュレーションなどの研究が行われています。磁気リコネクション現象では誘導電場と静電場が混在してプラズマのダイナミクスが決定されますが、高ガイド磁場下では静電場の効果が卓越することに着目してメカニズムの解明と応用を目指して室内実験研究を行っています。