びっくりするコンピュータ：宇宙が半導体を驚かす
我々にはとうていできそうにない計算をひょいとやってのけるコンピュータ。それを頭脳に持つロボットが映画に出てくると、冷徹で無慈悲なやつとして描かれることが多い。1か0かに切り分けるデジタル処理の様子が、そんなイメージを想起させるのだろうか。そんなクールなコンピュータは実は案外繊細だ。何かにびっくりして記憶喪失になったり、変な動作をしたり、気絶したりする。その何かは宇宙から飛んでくる。あまりに小さくて見えないが、超新星爆発の威力で加速された粒子「宇宙線」の威力は絶大だ。さぁ、どうする？
研究分野1
コンピュータがびっくりする様子の理解
そもそもコンピュータがびっくりする様子を理解しないことには始まらない。その様子を観測した例をお見せしよう。コンピュータチップの電気信号を心電図のように記録した。宇宙線が当たった瞬間にビクッと大きな信号が出ているのが分かるだろう。まさにチップがびっくりした瞬間だ。このチップに流れる通常の信号の大きさも描いておいた。驚いたときのショックは圧倒的に大きい。さて、これにどう耐えようか。（観測結果は、量子科学技術研究開発機構・高崎量子応用研究所 牧野高紘博士ご提供。）
研究分野2
新しく立ち上がった研究室です
ここに紹介する内容を皆さんと増やしていければうれしいです