EEIS 東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻
電気系工学専攻 鳴海紘也特任講師らの研究が、第7回羽倉賞優秀賞を受賞しました。
論文・受賞
2023.11.14

2023年11月10日、電気系工学専攻 鳴海紘也特任講師らの研究が、第7回羽倉賞優秀賞を受賞しました。

<受賞された賞の名称と簡単な説明>

第7回羽倉賞優秀賞

羽倉賞は、3D立体映像・ホログラフィ・VRなどの最先端表現技術の研究・普及に多大な功績を残された故羽倉弘之氏の功績を称え、表現技術の質を高めて広い分野への普及に貢献するため、2017年に最先端表現技術利用推進協会により創設されました。今年は7年目の表彰であり、2件の応募作品が優秀賞として選出されました。

<受賞された研究・活動について>

Koya Narumi*, Kazuki Koyama*, Kai Suto, Yuta Noma, Hiroki Sato, Tomohiro Tachi, Masaaki Sugimoto, Takeo Igarashi, and Yoshihiro Kawahara. 2023. Inkjet 4D Print: Self-folding Tessellated Origami Objects by Inkjet UV Printing. ACM Trans. Graph. 42, 4, Article 117 (August 2023), 13 pages (* joint first authors).
https://doi.org/10.1145/3592409

熱収縮する薄いシートの表裏に折紙のパターンを印刷し、シート全体を加熱することにより数千個以上の面を持つ複雑な折紙を自動的に折る技術を開発しました。CGで用いられる3Dメッシュなどを入力とすることで、システムが自動的に変形に必要なパターンを計算し、2次元のインクジェット印刷により造形を行います。この手法は、単純に3次元形状を3Dプリントする場合に比べ、短時間・省材料・省スペースを実現し、持続可能な製造に貢献しました。

<今後の抱負・感想>

この研究は、研究者・企業・デザイナーなど、多くの方々のご協力によって実現しました。結果的に、3次元形状を2次元形状で作る次世代のファブリケーションとして、とてもインパクトの強い成果につながったと感じています。今後はただ形状を作るだけでなく、形状・機能・意匠を同時に実現する印刷技術に発展させていこうと考えております。


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