所属学生の声
福田研究室 博士課程1年生 (電子情報工学科 2021年度卒)

工藤雷己さんは、相模原キャンパスの宇宙研(JAXA)で宇宙の研究をしています。近年注目を集めた「小型月着陸実証機(SLIM)」のプロジェクトにも参画されています。相模原キャンパスでの生活の話や宇宙研での研究についてお話しをお聞きしました。

EEIC/EEISを選んだ理由を教えてください
私がEEICを選んだ理由は、大学院から相模原キャンパスの宇宙研(JAXA)の研究室に通うためです。中学生のころに『宇宙兄弟』というアニメを見て宇宙に憧れ、自分も宇宙に関わりたいと思うようになりました。その夢を持ち続け、大学では宇宙に関わる研究をしたいと考えていました。そんな中、私が所属していたサークルが主催するイベントで、当時EEISの教授だった久保田先生に講演していただく機会があり、そこで初めて東大電気系は相模原キャンパスに研究室があり、そこで宇宙に関わることができるという進路を知りました。東大で宇宙に関わる研究をするには、まず航空宇宙工学科が思い浮かぶと思いますが、当時、航空宇宙工学科への進学振り分けに要求される点数が高く、進路に悩んでいました。そんな中、電気電子工学科でも宇宙に関わる道があることを知り、成績的にも無理なく挑戦でき、かつ自分の夢に向かって努力できる道だと感じ、進学を決めました。そして、当時の計画通り、大学院のEEISから相模原キャンパスの研究室に進み、今はJAXAでの研究生活を過ごしています。

JAXA/宇宙研での研究生活
JAXA/宇宙研での研究生活ですが、まず本郷と比べて電気系の仲間は少ないです。ただし、東大以外にも他の大学の学生がいるので、研究室を越えて宇宙に関する研究を行う様々な友人に出会えるというのは宇宙研の良い点だと思います。宇宙研には約180人の学生が通っており、少人数だからこそ研究やプライベートの面でもお互いサポートし合うことができて連帯感が生まれやすいです。研究室の枠を越えた学生同士でのゼミで交流を深めることができますし、研究以外では、学生や職員の方とテニスやフットサルをすることなどもあります。一般的に大学院生は孤独を感じやすいと言われますが、宇宙研では学生同士のつながりが強く、孤立を感じることは少ないと感じます。また、イベントの運営に関わるとJAXAの職員さんとの関わりができるのも、宇宙に憧れる人にとっては非常に貴重な経験になると思います。

研究室の雰囲気を教えてください
研究室は、本郷の研究室と比較すると少人数です。私が学部のころに所属していた廣瀬・夏秋研究室は20人ほど学生がいましたが、今の研究室は学生が5〜6人ほどです。人数が少ない分、指導教員と1対1で話す時間がとれるため、その点では恵まれているなと感じます。そのため、研究の方向性について深く議論でき、指導を受けながら自身の研究を進めやすい環境です。

博士進学した理由
私が博士進学した理由はいくつかあります。1つは、せっかくJAXAの研究室に来たのだから修士課程の2年といわず、長期間にわたって深く宇宙の研究に関わり、多くの経験を積める機会を最大限に活かしたいと思ったためです。結果的に、相模原キャンパス内の色々な活動に参加する時間ができたことで、多くの宇宙好きの知り合いができたのでその選択は間違いではなかったのかなと思います。また、採択率の低い学振だけでなく、比較的採択率の高いSPRING GXというフェローシッププログラムがあったことも理由の一つです。この制度による経済的な安心感のおかげで、研究に集中できる環境が整いました。

EEIS(特に相模原キャンパス)を目指す方へのメッセージ
本郷キャンパスから離れて相模原キャンパスに行くのは最初は不安に感じるかもしれませんが、宇宙に興味のある方にとってはかなり魅力的な環境であると思います!ぜひ挑戦してみてください!