先輩からのメッセージ

教科書にない予想外なデータの面白さを知った

Le Duc Anh レ デゥック アイン
田中研究室 博士課程3年

テーマ:新型スピントランジスタの開発研究

この環境なら、やりたいことができる!

自分らしいモノを創って、世の中で使ってもらいたい。そのために電気系を選びました。もともと固体物理が好きだった僕が見つけた目標は、スピンの向きで出力を制御できる画期的なスピントランジスタの実現です。それには新しい材料の開発から構造、デバイスの最適化まで多くの技術が必要ですが、幸い、ここ東大の電気系はそうしたエキスパートの集まり。世界の第一線で活躍する先生も多いし、研究設備・装置も豊富で、研究者が成長できる高レベルな研究環境です。

予想外なデータが出るから研究は楽しい

田中研究室は学部の卒論研究も価値あるテーマを選ぶ方針。僕も従来不可能とされてきたn型強磁性半導体の実現に挑みました。もちろん簡単ではなかったです。装置が故障して修理に時間を喰ったり、試行錯誤しても思った成果が出なかったり。でも、研究は失敗して当たり前。教科書には載っていない予想外なデータが出て、自分のやり方が悪いせいなのか未知の現象なのかわからないこともよくありますが、ノーベル賞だってそういう変な発見から始まるわけで、そこから何を学ぶかが楽しい。装置の故障も、自分で装置の内部を頻繁に覗いたおかげで使いこなし方がわかるようになりました。そうした苦心が実って、世界初のn型強磁性半導体の作製に成功し、ラッキーにも研究者として最高の幸せを実感することができました。現在はその原理を解き明かし、応用に結びつけることを目指しています。

海外に人脈が広がる

国際学会には年3〜4回参加しています。最近の研究動向を把握したり自分の研究成果を発表するだけでなく、様々な研究者とのネットワークを築くことができ、海外の研究室の仲間を訪ねて別の研究者に紹介してもらったり、共同研究のチャンスを得たりできるのも、大学院ならでは。研究は一つの専門だけを突き詰めていても新しいアイデアは生まれてきません。国内外の若手研究者とのディスカッションが何より役立ちます。ぜひ学会で多くの研究者と議論する場を持ってください。

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